店舗の内装工事は必要?店舗内装工事の基礎知識と工事範囲とは?
皆さんは、店舗の内装工の範囲について理解しているでしょうか?これから内装工事を検討している方は、是非、工事範囲や区分を押さえて業者依頼するのがお勧めです。ここでは、内装工事の基礎知識と共に、工事の必要性や範囲についてお伝えします。
そもそも内装工事とは?
内装工事の基礎知識
そもそも内装工事と言うのは、建物内部の工事のことで場所や環境など様々な意味で捉えることが出来ます。床・壁・天井などの表層部分の工事や、店舗で使用する設備工事を含めて使用されることもあります。
具体的には、間仕切り壁、二重天井の鋼製下地組立、ボード張り、床・壁・天井の仕上げ工事、木製建具工事、家具工事、防音工事などが挙げられます。また、店舗の場合になると設備工事までを含んで、内装工事と言われることもあります。内装工事と建築工事と違いは、建物をゼロから立てるか否かで、内装工事では建築物の内部工事を指します。工事業者も違う場合が多く、意味を混同しないようにしましょう。
内装工事やメンテナンスの必要性
内装工事やメンテナンスの必要性には、店内が経年劣化で暗い印象になる、不具合が発生してトラブルを防止するなどの意味があります。壁紙や床材も消耗品なので、経年劣化していきます。時間と共に味が出てくる部材なら良いですが、時間と共に色褪せて汚れていく物もありますよね。物の色褪せはお店を暗いイメージにするので、清潔感があって綺麗なお店とでは、どちらが良い印象かは言うまでもありません。
また、水回りも経年劣化して水漏れなどのトラブルが発生してきます。定期的なメンテナンスは、店内の劣化にも早く気付くことが出来るので、早期対応を行っていくことが出来ます。劣化した状態で放置してしまうと、お客様にまで迷惑をかけること恐れもあり、不便で不衛生な印象を与えてしまいます。経年劣化は免れないので、しっかり対応していけるように点検やメンテナンスは必要です。
内装耐用年数は約10年が目安
内装は、メンテナンスで大きな劣化を防ぐことは出来ます。一般的に、壁紙、床材、天井などのメンテナンスは10年経過後にはリフォームが目安です。水回りは約15年程度の耐久性と言われていますが、使用頻度が多いと劣化はもっと早くなるものです。トラブル前にしっかり対処する視点からも、10年を目処にリフォームするのが理想的と言えます。リフォームして新しく内装を整えることは、お客様へお店に新鮮なイメージを持ってもらえると共に、今まで上に良い空間提供が実現します。
内装工事に関わる業者の種類とは?
デザイン設計会社
デザイン設計会社と言うのは、デザイン設計業務と設計監理業務に分けられます。デザイン設計業務では、依頼者のリクエストに沿ったデザインやレイアウトの考案、図面に落とし込む作業を行います。また、設計監理業務では、設計図面の通りの内装工事が行われているかを確認します。内装工事の見積りに関しては、本来の役割では無い為、詳細な見積りであれば施工管理会社に依頼しましょう。
施工管理会社
施工管理会社と言うのは、内装工事に必要な人材や資材集め、期限内に工事を終わらせることが仕事です。資材入手経路が豊富で、優秀な専門業者を抱えており、工程管理能力が優良と言えます。行政から許認可として、1500万円以上を扱える一般建設業許可、4500万円以上受注可能な特定建設業許可、これらの許可を持っている所が多いので、予算に合わせて依頼会社を決定しましょう。
専門業者
専門業者と言うのは、内装工事現場で実際に作業を行う職人です。施工管理会社の指示により、様々な専門工事を行います。特殊工法が得意な専門技術を持った会社では、施主や設計から指名を受けて工事参加するケースもあります。
店舗内装リフォームの種類とは?
壁紙・クロス張り替え
壁紙・クロス張り替えと言うのは、店内の広範囲を占める為お店の印象が大きく左右されます。古い壁紙やクロスを張り替えるだけでも、随分、店内の雰囲気は明るく変わります。慣れていれば自分で張り替えも可能ですが、時間・労力・技術など色々不安な場合には、業者依頼が間違いなくお勧めです。内装の中でもそこまで費用もかからず、お店の印象を大きく変えることが出来ます。
床面の張替え
床面の張替えは、お店の雰囲気を大きく変えることが出来ます。例えば、タイル→フローリングにすれば暖かな印象に、フローリング→タイルにすればメンテナンス性が高まります。お店の業種やイメージでも向いている床材と言うのは変わるので、用途や目的に合った床材を選びましょう。
水回りのメンテナンス
お店に水回りを完備している場合、特に水回りは使用頻度が高いので、劣化が目立ってくると不衛生な印象になります。内装にこだわっても水回りが汚れていると、お客様の印象は良くありません。例えば、飲食店のように衛生面重視の店舗であれば、水回りには尚更意識が必要です。トイレ、洗面台、厨房など、排水トラブルは営業にも大きく影響します。目に見えなくても定期的に機能を確認し、必要に応じたメンテナンスを都度行いましょう。
内装工事のA工事・B工事・C工事とは?
A工事・B工事
A工事と言うのは、貸主が業者を指定して、貸主負担で共有部分や構造躯体などを工事します。これは、建物の資産価値に関わる為であり、テナント入居した借主が行う内装工事以外、大体はA工事に該当します。また、B工事と言うのは、貸主が業者を指定しますが、工事費用は借主負担で工事します。
新たにテナント入居した借主が、例えば、お店を開業する際の内装工事は、B工事に該当することが多いです。借主都合の工事なので費用は借主負担ですが、工事過程で問題が生じない為にも業者は貸主選定になっています。また、B工事では費用が思った以上に高くつくトラブルもあるので、貸主としっかり話し合って問題が発生しないようにしましょう。
C工事
C工事と言うのは、借主が業者を指定して、工事費用も借主負担で工事します。建物構造や安全に影響が出ない範中での工事の場合、C工事になるケースがあります。借主は、業者を自由に選定することが出来ますが、トラブル防止として、契約前に事前にどの業者を使うか貸主へ報告しておきましょう。比較的軽い工事が主で、例えば、電話工事や照明工事などが挙げられます。借主が業者選定するので、相見積もりで業者を比較して、工事内容と金額のバランスが良い経済的な業者に依頼出来るメリットがあります。
工事区分はお店を開く建物で異なる
内装工事の3つの工事区分をお伝えしましたが、建物によって工事の定義は異なります。例えば、「C工事の範中思ったら、A工事の内容だった」と言うように、工事区分認識の誤りは、建物所有者との間で「手を加えることが不可の部分を工事した」など、トラブルに繋がる恐れもがあります。また、「店舗用建物を借りたが工事範囲が非常に広かった」など、B工事費用を開業資金から多く支払う恐れもあります。なので、お店の内装工事を行う際には、建物のA工事、B工事、C工事、これらの区分を確認しておくことが大事です。
まとめ
ここでは、内装工事の基礎知識と共に、工事の必要性や範囲についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?店舗は造れば、そのまま一切何もしなくて良い訳ではありません。開業する際はもちろん、メンテナンスやリフォームをしなければ、どんどん内装劣化していってしまいます。内装工事の範囲を把握しながら、いつまでも居心地が良く綺麗なお店づくりを目指しましょう。